三つのガナとは(神族・人族・羅刹族)
ナクシャトラは古来、デーヴァ(神族)、マヌシャ(人族)、ラークシャサ(羅刹族)の三つに分けられてきた。この分類を、ガナという。
ただしこれは善悪の分類ではない。古典では、この三つは、人の内に、力がどのような質をもって働くかを示すものとされている。神族に生まれた者が神なのではない。羅刹族に生まれた者が悪魔なのでもない。
デーヴァ ── 神族
古典では、神族のナクシャトラに働く力は、澄んでいて、静かであるとされている。この族に生まれた者は、美しく、施しを好み、聡明で、性質が素直であり、少食で、深い学識を備えると記されている。
神族に数えられる九つのナクシャトラは、いずれも柔らかく、軽く、動きやすいナクシャトラである。その穏やかさと吉祥性そのものが、この族に神族の位置を与えている。
アシュヴィニー、 ムリガシラー、 プナルヴァス、 プシュヤ、 ハスタ、 スヴァーティ、 アヌラーダー、 シュラヴァナ、 レーヴァティー
マヌシャ ── 人族
古典では、人族のナクシャトラに働く力は、絶えず動き、外へ向かおうとするものだとされている。この族に生まれた者は、自らの利害を知り、野心と先見と勇気を持ち、責任を引き受けて社会のなかで敬われると記されている。
神族ほど洗練されているわけでも、羅刹族ほど激しいわけでもない。極端のあいだに立ち、どちらにも動きうるのが、人族の位置である。
バラニー、 ローヒニー、 アールドラー、 プールヴァ・ファルグニー、 ウッタラ・ファルグニー、 プールヴァ・アシャーダー、 ウッタラ・アシャーダー、 プールヴァ・バードラパダー、 ウッタラ・バードラパダー
ラークシャサ ── 羅刹族
「ラークシャサ」の語は、字義通りには悪魔的と訳される。だが気質を指すこの分類において、その語が意味するのは、邪悪さではなく、激しさ、恐るべきほどの強さ、猛烈さである。
古典では、羅刹族のナクシャトラに働く力は、重く、深く沈むものだと記されている。強い意志と、深い器と、猛々しい方向性。この族の力は強く、外に向かって働く。神族が受け取り、育てる方向に働くのに対し、羅刹族は押し出し、変える方向に働く。
そして力が強いものほど、その扱いを誤ったときの影は濃くなる。
クリッティカー、 アーシュレーシャー、 マガー、 チトラー、 ヴィシャーカー、 ジェーシュター、 ムーラ、 ダニシュター、 シャタビシャー
古典で、ガナが示すのは、力がどちらへ向かうかである。その力で何をなすかは記されていない。
受け取る力の強い者は、受け取るべきでないものまで受け入れることがある。押し出す力の強い者は、変えなくてよいものまで動かしてしまうことがある。極端のあいだに立つ者は、どちらにも決めきれないまま留まることがある。いずれも、力の向きそのものから来ている。
自分がどの方向へ強いのかを知れば、その力をどこへ向けるかを、選ぶことができる。
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