ガンダムーラとは
ナクシャトラのなかに、古くから特別に注意を払われてきた六つがある。ガンダムーラと呼ばれる一群である。
この語は、ガンダ(境目)と、ムーラ(根)から成る。人生の根の部分に、性質の異なるものが接する境目がある。そう見なされてきた六つである。
6つのガンダムーラ
ケートゥが支配する三つ ── アシュヴィニー、マガー、ムーラ。
水星が支配する三つ ── アーシュレーシャー、ジェーシュター、レーヴァティー。
この6つを、ガンダムーラという。
ケートゥまたは水星に支配されるという共通点を持つ。
なぜ、厳しく見られてきたのか
ガンダムーラの六つは、いずれも星座と星座が接する境目に立っている。そしてそれは、水の星座から火の星座へ入れ替わる境目である。
水と火は、互いを消し合う。水は火を鎮め、火は水を蒸発させる。その二つが接する境目は、ナクシャトラのなかで最も性質の振れが激しい。ガンダムーラが古くから注意を払われてきたのは、この位置の激しさによる。
そして六つのなかで、ムーラの立つ境目は、とりわけ厳しく、最も激しいものとされてきた。それは、蠍座の深く沈む水から、射手座の燃え上がる火へ、一気に転換するからである。そのうえ、ムーラの神格ニリティは、衰滅と解体を司る。最も激しい境目に、壊し、根こそぎにする力が重なっているのである。ムーラに厳しい評価がついてまわってきたのは、この位置による。
家族をめぐる言い伝え
ガンダムーラには、古くから、家族に関わる言い伝えが伴ってきた。この境目に生まれた子は、その家族に影響が及ぶことがある、というものである。そのため、伝統的には、生まれてしばらくののちに、その影響を鎮めるための儀礼が勧められてきた。
こうした言い伝えは、地域や伝承によって形を変えて残っている。細部は一様ではない。共通しているのは、境目に生まれることを、注意を払うべきものとして受け止めてきた、という点である。
伝統が記すのは、境目に激しい力の転換があるということまでである。その力を負って生まれた人が、どう生きるかまでは記されていない。現代の占星術家の多くは、ガンダムーラという語だけを取り出して、生まれた人の運命を決めつけることを、明確に戒めている。境目は、その人が立つ場所の一つの条件であって、宣告ではない。全体を併せて見ていくとき、その激しさが何を意味するのかが、はじめて見えてくる。
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